Works

八色鳥

2024 | Fixed Media

Note

八色鳥は、鳥綱スズメ目ヤイロチョウ科ヤイロチョウ属に分類される、全長18〜20cmほどの野鳥である。 体上面の羽衣の光沢のある緑、上尾筒の青、下尾筒の赤、尾羽の黒、黒頭頂の黄赤、眉斑の黄白といった色彩豊かな様相が名前に由来する。夏季になると日本へ飛来し、本州中部以南から九州の、山地のよく繁った広葉樹林で子育てを行う。 この作品は、八色鳥が飛来し、巣を形成し、子を作り、育て、やがてどこかへ消え去るその変遷を描くことを目的としている。雨、風、雷、他の有機の脅威、自然が無条件に召喚するありとあらゆる死神を、その誘拐をこの命は拒まなければならない。一方で、召喚された死神として炭素の循環を起こるべくして起こし、自然に内包される記号としての役目を、均衡の保守をこの命は担わなければならない。 現在、八色鳥は国内希少野生動植物種に指定され絶滅の恐れにあるとされる。固定化された枠組みの中で抗えなかった結果、もしくは死神以上の上位存在がその枠組みの根底を破壊してしまった結果、個としての実存が消え去ろうとしている。しかしながら私は、淡々とありながらも逞しく生を繋ぐその様を、流転を、儚さをいつまでも傍観していたい。

Overview

音合成技術であるグラニュラーサンプリング(グラニュラーシンセシス)をCycling '74 Maxにて実装し、その環境で生成した音素材のみを用いて制作した電子音響音楽作品である。

Process

まず初めに、グラニュラーエフェクトを適用する対象として使用する原音素材の収録を行う。録音にあたっては、音高の明確な楽器音ではなく、短時間のうちに多様な音響的変化を含む音(たとえば、ビニールを擦る音、紙を破る音、水を空の容器に注ぐ音など)を選定することを意識した。次に、Maxを用いてこれらの音素材に音響処理を施し、複数の音声ファイルとして出力する。最終的には、これらの素材をDAW上で再構成、配置することで、作品を構築した。

Programming

Cycling '74 Max

Tools

Pro toolsStudio One